2015/07/19

昼間は境界協会FW。夜はお台場で「地図ナイト11」。

まあなんというか、
慣れないことをするときは何かと緊張するし、
準備も時間がかかるわけで、どっと疲れるわけですが、
でも面白いのでついやっちゃうわけですよ。

というわけで
今日は地図ナイトに初の出演。
地図ナイト11。テーマは東京の古道。

昼間は境界協会会長にして日本地図センターの(最近、テレビにもよくでてる)小林せいのうさん主導で都心の協会歩き。

外堀の上を歩きつつ、都心部の境界を楽しむ会。
猛暑の中大勢集まりまして、
わたしは喰違門のとこでちょっと話をしただけで、
もっぱら一参加者。

四ッ谷駅に集合し、
外堀の上を歩いて喰違門へ。
外堀内側の土塁の上から、お濠の中を走る丸ノ内線とその向こうにうっすらと見える迎賓館(江戸時代末期は紀伊徳川家下屋敷でありました)。


そして、喰違見附の上から弁慶堀と首都高。

喰違見附は、江戸城外堀の中で最初に作られた門で、
他の門がすべて侵入者を撃退すべく「枡形門」なのに対し、
ここだけは古い形式の「喰違門」(要するに単なるクランク)。

形式が古いこと、いち早く必要だったことから、
室町時代、渋谷から江戸城へ向かう道筋だったんじゃないかという人がいて
(わたしもその線はあると思ってる)、
そういう要衝だったから、紀伊徳川家、尾張徳川家、井伊家の下屋敷でかためられた。
逆に信頼できるこの三家が固めていたから、枡形門にしなくてよかった、
という線はあるよね、と。
今の国道246がここにつながっていたとするなら、
(少なくとも、室町時代は赤坂経由ではなかったと思う。地形的に、
 湿地帯を抜けて崖を上るのは古道的じゃない)
どういう道筋だったか。

夜はそんな話をする予定なのだった。

喰違門から紀伊国坂へ抜け、
ホテルニューオータニの新旧二つのスターハウス型ビルを眺める。

Y時のスターハウス型ビルの上に円筒形が乗るというデザインコンセプトは維持しつつ
旧館は1964年、タワーは1974年。その10年でこれだけテイストが違うのが面白い。
これは見比べて時代を感じるべし。

 そして赤坂見附門跡。

 を抜け、山王日枝神社。もう暑すぎるのでエスカレーターっす。

 山王日枝神社の表参道は実はここじゃない。山王日枝神社の西側(今の外堀通り)は文字通り「外堀」で、この辺は湿地帯&溜池だったから、道路なんてなかったのだ。
 表参道は実は東側(国会議事堂側)にある。

 山王日枝神社から少し行くと首相官邸。
 このあたり、区界がちょうど外堀に沿ってる(溜池の内側のライン)。
 首相官邸前をぞろぞろと歩いてると当然こういうことになりますが、
 もちろん問題はなし。

 上の写真は外堀通りから1本裏の通りにはいるところ。この裏の通りが溜池後に水路として残された暗渠で、区界なのだった。
 そして外堀通りに沿って文科省に向かう(途中、播磨屋で休憩。御やきもち買う。播磨屋といえば丹波黒豆が詰まった御やきもちでしょう!)。


 このあたり、知らなかったけど、今でも外堀の石垣がところどころに残ってるのだ。
 今の街並みが外堀の影響を受けているので、道が東西南北じゃなく、まっすぐでもなく、交差も直角じゃなく、方向感覚がすぐおかしくなるのである。
 面白いけどな。

 文科省のあたりがリニューアルしたとき、発掘された外堀が一部公開された。
 それを楽しんで解散。同じ外堀を上からと下から。OLYMPUS AIRに魚眼をつけて撮ったのでちょいと歪んではおりますが、虎ノ門で石垣を楽しめるのはなかなかですよ。




 みなさん地下の解説コーナーに釘付け。
 ここ、壁の色が途中で変わってる。これ、当時の外堀の水位を表してるんだそうな。よい趣向であります。

 ちなみに、最近リニューアルしたばかりの文科省あたりでありますが、
 すでに歩道の一部がこんなことになっております。
 お濠を埋め立てた場所で地盤的にアレとはいえ、いいのか。


 今回、参加者に土木や地盤の専門家もいたのであれこれ捕まえて話を聞いたんだけど、……何しろ知らない世界の話なので詳細は覚えられませんでした。

 虎ノ門で解散。
 ひきつづき夜の部(カルカルの地図ナイト)に参加する人は三々五々時間をつぶしてお台場へ向かうのだが、わたしと小林せいのうさんは地図ナイト出演者なので寄り道はせずそのままお台場へ。


東京カルチャーカルチャーの地図ナイト11。
17時オープン18時開演。
我々は16時半頃到着して機材のテストなどを行う。

カルカルのステージからシータ! #地図ナイト11 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
 当初、何人くらい来てくれるかなという不安もあったのだが、
 主催の小林さんが最近テレビに出てる効果か超満員。
 当日券がかなり出たということで賑やかなまま、
 小林せいのうさん司会、コメンテーター(笑)に江川達也さん、
 ゲストとしてわたしと葛飾区の学芸員で東京低地専門の谷口先生、さらに地図界の神である今尾先生の3人が登壇。さらに東京の立体地形図まで登場して、盛りだくさんすぎといわれた夜は更けていったのでありました。
 わたしは大山道の歴史を現在(今の国道246ですな)から室町時代(吉良・太田道灌の時代)まで遡ってその変遷をプレゼン。
 いやあ、緊張したー。疲れたーー。
 でもその後の懇親会も含めて面白かったー。
 また機会があったら呼んでください。

追記:大島だみあんさんが撮ってくれた当日のステージ写真です。こんなでした。江川さんにつっこまれてるとこ(笑)。



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